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平成13年度の税制改正では、贈与税について、基礎控除の引上げ、住宅取得資金贈与の特例制度の拡充が行われました。 平成13年1月1日以後の贈与から、1年間に贈与された財産の合計額が110万円以下(改正前60万円)であれば贈与税は課税されないことになりました。この場合、贈与税の申告も必要ありません。 また、住宅取得資金贈与の特例については (1)非課税限度を300万円から550万円に引上げる といった改正が行われており、これらも13年1月1日以後の贈与から適用されています。 さて、住宅の取得資金を手当てする際、自己資金や親(または祖父母)からの住宅取得資金贈与による資金で不足する部分については、通常は金融機関等からの借入金によることになります。このような場合、住宅取得資金贈与の特例と住宅ローン控除の特例の両方の特例を受けることになりますが、資金贈与特例を受けるときは住宅ローン控除の対象とすることができる借入金の額が変わってくるので注意が必要です。 例えば、マンションの取得に3,000万円が必要なため、金融機関から3,000万円を借入れたとします。これでマンションの取得資金の原資は確保できたわけですが、さらに500万円の住宅取得資金を贈与され、資金贈与の特例を受けたという場合です。こうしたケースでは、住宅ローン控除の対象となる住宅借入金は2,500万円ということになります。 住宅資金贈与の特例を受けるには、その贈与資金を住宅の取得に充当しなければならないため、まず、贈与の500万円をマンションの取得費に充てたとされるからです。そうなると、マンションの取得資金として借入れた3,000万円のうちの500万円はマンションの取得に充てられていないことになります。したがって、住宅ローン控除の対象になるのは2,500万円までということになるわけです。 住宅取得資金贈与の特例では贈与金額1,500万円までの贈与税が軽減されるため、このケースで500万円ではなく1,500万円の贈与を受けた場合、住宅ローン控除の対象となる借入金は1,500万円となります。 |