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176 所得拡大促進税制のポイント

給与等の支給額を増加させた場合、増加額の10%が税額控除されます。

1. 制度の概要

平成25年4月1日から平成28年3月31日までの期間内に開始する各事業年度(個人事業主の場合は、平成26年1月1日から平成28年12月31日までの各年。以下「適用事業年度」という)において、国内雇用者に対して給与等を支給し、以下の3つの要件を満たした場合、雇用者給与等支給増加額の10%の税額控除ができる制度です。ただし、控除できる税額は、その適用事業年度における法人税の額(個人事業主の場合は、所得税の額)の10%(中小企業の場合は、20%)が限度となります。

(注)基準年度とは、平成25年4月1日以後最初に開始する事業年度の直前の事業年度をいいます。
適用対象者:適用事業年度において青色申告書を提出している法人又は個人事業主

【要件1】 給与等支給額の総額⇒基準事業年度から、年度によって2%〜5%の増加
【要件2】 給与等支給額の総額⇒前の事業年度以上
【要件3】 平均給与等支給額⇒前の事業年度を上回る

2. 給与等支給額

算定の基準となるのは、国内の雇用者への支払給与で、パート・アルバイト・日雇い労働者への給与も含まれます。ただし、役員給与は含まれません。

3.雇用促進税制との適用関係

雇用促進税制が拡充され、税額控除額を増加雇用者数1人当たり20万円から40万円に引き上げる改正が行われました(平成25年4月1日から平成26年3月31日までの間に開始する事業年度に適用)。

所得拡大促進税制と雇用促進税制とは選択適用となります。