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02 平成12年3月期の法人税申告で昨年と比べ変わった点

法人税率が引下げられました
基本税率
資本金1億円以下の法人
及び資本金を有しない法人
(相互会社を除く)
年所得800万円
以下の部分
25% → 22%
年所得800万円
超の部分
34.5% → 30%
資本金1億円超の
法人及び相互会社
34.5% → 30%


※精算中事業年度の所得に対する税率も上記同様22%、又は30%となります

清算所得に対する税率
普通法人
30.7% → 27.1%

ちなみに、地方税である法人事業税率も引下げが行われています。 これにより、法人の所得100に対する税負担率を示す「実行税率」は、46.36%から 40.87%となっています。

一方で、非上場株式の相続税評価を「純資産価額方式」で行う場合、 マイナスされる「法人税等の額」が引き下げられることで、逆に株式の評価額自体は従来よりも 高く算出されることになります。

今期から適用される項目・廃止となる項目 ※太字部分が今期適用
今3月期ではじめて適用される主な項目として

   取得価額100万円未満のパソコン等の即時償却制度

が挙げられます。パソコンをはじめとした一定のOA機器とその付属装置を「同時に取得・設置→事業併用」した場合、トータル100万円までを一時の費用とすることができます。

本制度はLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)を導入するケースでも適用されますが、その場合、対象となる機器類の単位、取得価額の判定で別途注意を要します。
なお、現在国会に上程されている来年度改正法案では、本制度の適用期限を1年間延長し「平成13年3月31日までに取得・事業供用するケース」まで、引き続き適用されることになります。

同じく来年度改正法案により、今3月期をもって廃止される項目としては、まず

   中小企業の貸倒引当金繰入れの割増特例

が挙げられます。
これは不良化していない一般の売掛債権につき、過去3年の貸倒実績率又は法定繰入率により求めた限度額の16%上積みを認めたもので、「平成13年3月31日までの開始事業年度」に適用されることとされていましたが、1年前倒しで今期限りをもって廃止されることになりました。

また、関係会社株式を除く

   上場有価証券の評価方法

で、期末時価(終値)が帳簿価額を下回った場合、その低い価額によることを認めた「低価法」も、今3月期で廃止されます。(4月以降は原価法又は含み損益を計上する時価法で評価)。


3月31日までに届け出を要するもの
お早めにお届けください来期から棚卸資産や有価証券の評価方法や減価償却方法を変更する場合、この3月末までに所轄税務署まで届け出る必要があります。

消費税関係では、来期から簡易課税を選択したりとりやめる場合や、免税事業者が課税事業者を選択する(あるいは選択をとりやめる)場合の届け出も同じく3月末が期限となりますのでご注意下さい。