前の解説へ

320

相次相続控除について


1. 相次相続控除とは

相次相続控除とは、10年以内に相次相続が発生した場合に相続税の負担が過重になるのを軽減する特例です。例えば、祖父から財産を相続した父が祖父の死後10年以内に死亡した場合に、父が祖父の相続で課税された相続税の一定部分が、子が父の相続で納付する相続税から控除されます。

相次相続控除とは

2. 相次相続控除の計算

相次相続控除の計算では、前の相続で課税された相続税額のうち、どの程度今回の相続による相続税額から控除されるかを算定します。また、控除額は、経過年数に応じて1年に10%の割合で減額されます。

各相続人の相次相続控除額は、次の算式により計算します。

相次相続控除額 = A × C / (B−A) × D/C × (10−E) /10
C/ (B−A) が100/100を超えるときは100/100とします。

A:
今回の被相続人が前の相続で取得した財産に課税された相続税額
B:
今回の被相続人が前の相続により取得した財産の純資産価額
C:
今回の相続、遺贈や相続時精算課税に係る贈与によって財産を取得したすべての人の純資産価額の合計額
D:
相次相続控除の適用を受ける相続人の純資産価額
E:
前の相続から今回の相続までの期間(1年未満の期間は切り捨てます。)

(具体的な計算)

祖父が2023年5月10日に死亡し、その際相続税を納付していた父が2026年10月10日に死亡した場合に、次のような条件で、子(長男)が相続税を納付する際の相次相続控除を計算すると630万円になります。

A:
祖父の相続の際に父が課税された相続税額:1,500万円
B:
祖父から父が相続した財産の純資産価額:1億1,500万円
C:
父の相続財産を引き継いだ全員が取得した財産の純資産価額の合計額:8,000万円
D:
子(長男)が相続した財産の純資産価額:6,000万円
E:
経過年数 3年5か月→3年
1,500万円×8,000万円/ (1億1,500万円−1,500万円) ×6,000万円/8,000万円×(10−3) /10
=630万円

シルバーウォーク