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被相続人の居住用財産の譲渡について、確認してみましょう。 1. 租税特別措置法(以下「措置法」という。)第35条第3項 被相続人の居住用財産の特別控除(空き家の譲渡特例)は、適切な管理が行われていない空き家等が防災、衛生、景観等の地域住民の生活環境に深刻な影響を及ぼしていることに鑑み、地域住民の生命、身体又は財産を保護するとともに、その生活環境の保全を図り、あわせて空き家等の活用を促進するため(空き家等対策の推進に関する特別措置法第1条)に、創設されました。適用については、一定の要件を満たす必要があり、平成28年4月1日から令和5年12月31日までに譲渡した場合に適用できます。 2. 被相続人の居住用財産の特別控除(空き家の譲渡特例)の改正 平成31年度税制改正により、令和元年12月31日までとされていた適用期間が令和5年12月31日まで延長され、特例の対象となる相続した家屋についても、被相続人が相続の開始直前において居住していたことが必要でしたが、平成31年4月1日以後の譲渡については、老人ホーム等に入所した場合(一定の要件を満たした場合に限ります。)も対象となりました。 なお、被相続人が老人ホーム等に入所をした時から相続の開始の直前まで、その家屋について、被相続人居住用家屋がその被相続人の物品の保管その他の用に供されており、かつ、事業の用、貸付けの用又はその者以外の者の居住の用に供されていない必要があります。 3. 各種特例との適用関係 被相続人の居住用財産の特別控除と他の主な特例の適用関係について
なお、被相続人の居住用財産を譲渡した場合、被相続人の居住用財産の特別控除(措置法第35条第3項)と相続財産に係る取得費加算の特例(措置法第39条)は、どちらかを選択適用することになります。 |